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料理長ブログ

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2016/08/06

おせっかい屋料理人の中の人が 日本酒を数値で表してみた

以前にあげた原稿ではありますが ブログに載っていないようなので再度上げてみました。
今回は簡単な説明だけで終わってしまいますが
一般的な日本酒の本にも載っている

「数値による日本酒の大まかな判断の仕方」

を書きます。

株式会社マイナビ様の日本酒の図鑑によりますと
「日本酒は、○日本酒度○酸度○アミノ酸度の3点である程度の方向性が見えてくる。」そうです

アミノ酸度って初耳です・・・無勉強でした

まず有名なところから
◎日本酒度:日本酒の甘辛を示します。
基準値となる「0」ゼロを水と同じ比重とし、
「+」プラス方向を 『辛口』
「-」マイナス方向を『甘口』とする。

−6以下で 「大甘口」
−3.5〜−5.9で 「甘口」
−1.5〜−3.4で 「やや甘口」
−1.4〜+1.4で 「普通」
+1.5〜+3.4で 「やや辛口」
+3.5〜+5.9で 「辛口」
+6.0以上で 「大辛口

ちなみに単位は「にほんしゅど」です。

日本酒度浮ひょう(日本酒度計)を利用します。浮きばかりです。
日本酒を15°Cの状態にして浮ひょうを差し込み読み取ります。

アルキメデスの原理ですねー「流体中の物体は その物体が押しのける流体の重さと同じ大きさで上向きの浮力を受ける」ってヤツです

さてお次は 酸度 です。これは完全に化学です。
◎酸度とは日本酒に含まれる酸量の度合いのことである。
生成されるタイミングは、もろみ中に酵母から70%生成、酒母から20% 麹から10%となる
日本酒には40種以上の有機酸が含まれ
日本酒の有機酸濃度はおよそ0.2%であり
その内○乳酸○リンゴ酸○コハク酸が80%を占める
調べ方は日本酒10mlに含まれる酸を中和するために必要な
「水酸化ナトリウム溶液」の量で表します。
0.5〜3.0の中で表すようです

1.6以下で「少し薄い」
1.6〜1.8で「どちらでもない」
1.8〜2.4で「少し濃い」
2.4以上で「かなり濃い」

酸度が多いと濃厚で濃醇、辛く感じやすい
酸度が少ないと淡麗で、甘く感じやすい

事が多いようです。

酸と名が付くものの酸味そのものよりも
日本酒の味の引き締めやメリハリを効かせる役割が重要で
このバランスを吟味しているのが杜氏であり蔵人である。

リンゴ酸は青リンゴに代表される「爽やかな酸味」が長所であり、その「爽やか過ぎる酸味」が短所である。

そのリンゴ酸を乳酸菌(生もと系)が発酵除去して乳酸と炭酸ガスに分離する。この反応をマロラクティック発酵と呼ぶ。

この乳酸は酒造りの清酒酵母 以外の雑菌や野生酵母の繁殖を防止する役目とリンゴ酸の強烈な酸味を乳酸が持つ【柔らかな酸味】に置き換える事である。

この酸味が強いリンゴ酸のコントロールが完全では無かった江戸時代にはリンゴ酸が前面に出た日本酒の事を「鬼ころし」と呼んだとの説があるくらいなのである。

コハク酸はアサリなど貝類に多く含まれる旨味成分である。
多過ぎるとエグミと感じる事がある
ちなみに旨味調味料に含まれる事の多いコハク酸は「コハク酸ナトリウム」です。

◎アミノ酸度は酸度のことなので(計測法が一緒)今回はパスします。

ちと長文になりましたが(それでも書き切れなかった資料が結構残った)
これら成分が複雑に影響しあって百花繚乱 百家争鳴な日本酒が出来上がっております。

ラベルの数値はあくまでも日本酒の雰囲気を掴む為にあるものだとお考え頂けると幸いです。

同じ銘柄の日本酒でも楽しい時間のお酒は美味いが 気不味い雰囲気での日本酒は悪酔いと二日酔いの元凶ですからね

やはり世の中 相対 です。

偉そうなウンチクより 貴重な日本酒を崇めるより

自分がその日、その日の相性で決めた日本酒 と添い遂げる時間の方が何倍も楽しいはずです。

もう一度書きますが 数値はあくまでも雰囲気を掴む為のものですからね

では

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